相続は、家族や親族の仲がどれだけ良くても、相続をきっかけに関係性が悪化するケースがよくあり、一般の方が思っている以上に揉めやすいものです。

相続問題を起こさないためには、相続の際にどのようなことで揉め事が起こってしまうのか、ということについて、よく理解したうえで、それに対する適切な対策を行うのが良いでしょう。「自分たちは、普段から家族も親族も仲が良いから大丈夫」と思っていても、金銭的なことが絡むとどうしても感情的になりやすいため、どんなに家族、親戚同士の仲が良かったとしても、相続の争いを起こさないように事前の対策を講じておくことが重要です。

また、相続問題は「お金持ち」のだけの問題だから一般的な家庭の自分には関係ないと思われている方がよくいらっしゃるのですが、遺産分割で裁判所に持ち込まれた事案は、1,000万円以下のケースが約33％、5,000万円以下が約44％と、全体の約80％の人が少ない財産で揉めてしまっています。沖縄では現金２～300万円の分け方で、裁判になるケースもあります。このように、相続のトラブルは、仲がどんなに良い家族でも、財産の多い少ないにかかわらず、揉めごとに発展しやすいものなのです。

そして、相続問題は解決することが難しい為、一度問題が起きてしまうと手遅れになってしまうおそれがあります。相続問題は、お互いの話合いでまとめることは困難な為、最終的に調停や裁判など法的な解決方法に頼ることになります。そのため、相続問題は解決すよりも、相続問題を起こさせないということが大切です。

この先の将来、相続を「争続」にせず、仲の良い家族、親族をの関係性をいつまでも守りたいと考えるなら、今のうちに、対策をしておくことをおすすめします。